プロローグ

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暗闇に囲まれて。 「楽しい!!」 「楽しい、って、」 「テンション低いぞ!! コラ!! 」 少年の横で小柄な少女が、少年の腹を勢いよく殴った。少年はあまりの痛さにしゃがみこむ。 「いっ痛―――…!!」 二人の周りには人がいた。火薬の匂いは漂い、あたりが赤黒く染まっている。砕け散った手や足は、切り落とされ、一見それに思えない肉の塊と化していた。 そんななかで、違和感がある二人。少年は両手に銃を、少女は体の大きさとは不釣り合いすぎる、極円を描く刃がついた大鎌を持っている。 「あれ?どうしたのよ!! もう!! 」 「……クソヤロ――――」 電光石火の如く、跳んだ少女の蹴りが、少年の頭にはいった。少年は頭を抑えている。腹にも激痛が走っているのに関わらず、頭はかち割れそうだ。少女が強すぎるのか、それとも少年が弱すぎるのか。
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