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ここは何処だろう?
間違いなくアメージング国ではない。何せ、目の前の美人さんを見たことがないのだ。これほどの美人、一度見たら忘れたくても忘れられないだろう。
「つかぬことをお聞きますが・・・」
「申してみよ。」
「ここ何処ですか?」
タラリと汗が流れる。
私は知らない。
今要る場所。
雰囲気的に王の間のようだけど?
転移の魔法の失敗ですかね?
私はダラダラと汗を流す。もし此処が王の間で、もしこの美人さんが王ならば、突然現れた私は当然不信者で、もしかしなくても牢屋行きで下手したら処刑??イーヤーどうしようっっ
「・・・思っていることが全部顔に出ているが?」
私はパニックだ。
「何故だか可哀相になってきたな・・・そう、びくつくな。世は非道な王ではない。」
あ~~やっぱり王様なんだ。
「さて、女、名は?」
「メイファ。」
「何者だ?」
何者だ?って言われても・・・
「魔法使い?」
「一介の魔法使いにこの城の結界は破れはせぬ。」
確かに此処の結界は強力だ。魔女の私でも破るには苦労するだろう。
でも!
「ふ・不可抗力なの!」
狙って来たんじゃない。
「転移の魔法が失敗して・・・」
「転移の魔法を使えるのならばお前は上級の魔法使いだな。」
「あんまり成功しないんだけど。」
「失敗しても無事でいられるのならば優れた魔力の持ち主なのだな。」
墓穴を掘っていますよ私。確かに魔力はもう要らないって程有り余ってる。これは魔女の特権の一部。魔法使いと魔女の違いだ。魔法使いは魔力が尽きると死んでしまうが魔女は魔力が尽きることがない。でも一介の人間だ。万能じゃないし全ての魔法が使えるわけでもない。人が持ち得ない異能があるだけ。
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