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「麗香……何があったか話せる?」
本当は聞くのは怖い。
昨日、告白されたことがバレているんだとしたら、わたしは麗香に嫌われているかもしれない。
それだけは嫌だ!
「…………だって…………」
やっと麗香が口にした言葉。
弱々しく今にも折れてしまいそうな、そんなか細い声。
「ん?」
「晶……好きな人……いるんだって…………!」
あれ?
「その……晶くんの好きな人って……?」
「そこまではわかんないけど……」
よかったぁーーーー!!
バレてはいないみたい。
「噂かもしんないじゃん?」
「噂じゃないかもしんないじゃん……!……やだよぅ……こんな状態じゃ教室戻れないよぉ……」
本当に晶くんのこと好きなんだ……
晶くんのどこがいいかわかんないけど、わたしはずっと麗香の味方だから!
……って言ってるわたしが、麗香を傷つけてる1つの原因になってるんだけど……
「……よしっ!今日はサボるかっ」
「え……?」
「教室行きたくないんでしょ?2人でサボっちゃおーよ♪」
「うん……あっ!じゃあ、瑠璃わたしの家に来てくれない……?」
「えっ。いいの?」
「うん♪てか来て♪家帰ったってどーせ1人だし。今日はなるべく1人でいたくないし!ねっ、お願い!」
やっと麗香笑った……
「……うんっ♪じゃ荷物取ってくるから待ってて!」
「え?わたしも取りにいくよっ」
「いーのっ!」
わたしは麗香のおでこを、ツンッとする。
「晶くんのこと、気まずいんでしょ?無理して教室行かなくていいって!鞄とか取ってくるだけだしっ」
「う~……お願いしますぅ……」
「あーい!」
へへっ♪麗香って本当かわいいな。
よーし!絶対何が何でも麗香と晶くんをくっつけてやる!!
教室に戻ると、数人の女子がわたしの周りに集まってきた。
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