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「でも恋愛ってそーゆーの関係ないんだよねっ。わたしだって晶に一目惚れだし……どんなにアタックしたって、晶が違う人のこと好きだったら意味な……」
「そんなことない!!」
わたしは麗香のほっぺをつまむ。
「意味なくなんかないから、頑張りなよ!人生何が起こるかわかんないんだからさ、ずっとアタックしてれば、晶くんだって麗香のよさに絶対気づくって!」
「ふふっ……瑠璃って本当、前向きだよねぇ」
「あっ……ごめん……」
「何で謝んの?」
「いや……こういうとき、もっとうまく言葉かけなきゃって思うんだけど……単純なことしかしゃべれなくて……」
「何で?いいじゃんっ。わたし、瑠璃のそーゆーとこ好きだよっ♪」
「……ありがとっ!わたし、晶くんのことは嫌いだけど、麗香とのこと応援するからねっ」
「え~何それぇ~?意味なくない?」
「応援してるから、いいじゃんっ」
「そーだねっ。あっ、わたしのことはいいから瑠璃の話も聞きたいなぁ~」
「わたし?特に話すことなんて……」
「好きな人とかっ!いないの?」
「いないよぉ~。今までも好きな人はできたことない!」
わたしははっきり答える。
「好きな人、は?どゆこと?」
「付き合ったことはあんの。1回だけだけどね」
「えー!まじぃ!?初耳!!」
麗香は身を乗り出すようにわたしの話に食い入る。
「……付き合ったのに、好きではなかったの……?」
「好きではなかったつぅーか……友達としては好きだったよ。クラスの男子の中でも特に仲良かったし。けど、付き合う前も、付き合ってからも恋愛対象としては見たことなかった」
「んー……じゃ、何で付き合ったの?」
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