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次の日――――― 「アイツのせいで、死ねなかった。」 ボソッと言ったつもりだった。けど――――… 「うるせぇ。俺のお陰で、生きられたんだろ?」 私は、肩が跳ね上がるくらい、ビックリした。 だってさ、耳元で言うんだ、コイツ。 「名前いえ…」 「フェ?!」 「名前っつてんだろ!!」 「あ、桜木 奈々です」 んな、小さい声で、聞こえるかっつーの!! 「桜木さん!!パン買ってきてぇ」 「あ、え?でも今は…」 「いいから買ってこいやぁ」 「はい…」 私はパンを買いに行った。勿論、私の金で。
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