ヒトリ暮らしと解答編

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  だけどもそれを理由に尻ごみする俺じゃない。 若干引き気味の看護師さんに聞いて、たどり着いたミハルの病室前。 清潔感のある内装にリノリウムの床、適度の冷房の利いた病院内は実に涼やかで快適だ。 窓の外に見えるのは、病院の裏庭だろうか。 そこの木々が強烈な日光を浴びて青々と光っているのがここからでもわかる。 同時に、外はめちゃくちゃ暑いんだってことも。 ――えーと、こういうときってノックすりゃいいんだっけ。 思いっきり横開きなんだけど、これを叩くのってなんか間抜けっぽくね? だけども一応は女の子……のいる病室にズコズコ突っ込んで入るわけにもいかないし。 やっぱりノックすべきなんだなうんノックしようそうしよう。 そんな悩みをコンマ5秒程度で答えに導いて、俺は握りしめた手の甲で二度軽くドアを叩いた。 どうぞ、と聞き覚えのある声。 それによって、俺自身の体に僅かに緊張が走るのを感じる。 一カ月も一緒に居て、会うのは二週間とちょっとぶり、ただそれだけなのに。  
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