-11月- NOVEMBER

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 ――――… 「あっはっはっはっはっ!」 「笑いすぎだし」 「だって山田くん、  彼女より怖がってたもん!」 涙目でそう訴えてくる奴は 自分の出番の時 俺が怖がっているのを見て 笑いが止まらなかったらしい 「ひーっひーっ、あはははっ」 「うっぜぇ」 そんな笑わなくてもいいじゃん 「ごめんって!彼女さんは?」 「便所」 「あぁそう、  来てくれてありがとう!  みんな喜んでたわ」 「そう」 「じゃあ後は二人で  仲良く回っとき!  俺は宣伝しなあかんので」 そう言って奴は 廊下を走っていった。 「あ…!名前は!?」 「俺!?」 「うん!」 「優馬!中山優馬や!」 そう言ってニカッと笑う彼は 男の俺でも見とれてしまうほど かっこよかった。 _
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