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「寒っ!」
朝、体を震わせながら
通学路を歩く。
早いことでもう、12月だ。
須藤と付き合い始めてから
もう4ヶ月を迎えようとする。
ちょっとずつ、
愛が深まってきたなぁなんて…
「…ふひひひひっ」
なんとなく4ヶ月ってのが
嬉しくてついつい頬が緩む。
喧嘩なんてしなかったし
自分で言うのも何だけど、
毎日ラブラブだった。
「さみぃ~…」
心はほわほわ暖かいけど
現実は寒いわけで。
ポケットに手を突っ込み、
赤くなっているであろう鼻を
首に巻いたマフラーで防ぐ。
「はぁ…」
クリスマス…、
その日のために須藤に内緒で
夜6時から、10時まで
コンビニでバイトをしている。
自分で貯めた金で
とびっきりのプレゼントを
用意するぜーっ!
なんて思いながら
俺は燃えていた。
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