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昼休みになり俺は、
知念に相談に乗ってもらっていた
「なー知念、
どうすればいい?」
須藤にバイトのことを
言うか、言わないか。
俺あんまり
嘘つくの好きじゃないから
どう須藤の誘いを
断ればいいのかわからないんだ
「自分で考えなよー
そんなこと!」
「そんなこととか…、
ひっでぇ知念だこと」
「…でもさ、梨子ちゃん
勘違いしちゃうかもよ?」
腕を組んで
少し険しい顔をする知念
俺は息を飲んで聞いてみた
「え…、なんで?」
「山ちゃんが浮気
してるんじゃないか、
みたいな?」
「浮気ぃ!?んなバナナ…!」
勢いよく立ち上がり
そう言葉を発した。
「山ちゃん、寒いよそれ」
「ごめん」
知念に冷たい目線を向けられ
再び椅子に腰を下ろす
「そんな勘違いされたら
すっげぇ困るかも…。」
「でしょー?
山ちゃん最近梨子ちゃんと
絡み少ないじゃん?」
「ん、まぁ」
一緒にいるのは
学校くらいだしな
デートもしてないし
あんま連絡取らない派だし
「梨子ちゃん愚痴ってたよ
"山田が冷たい"ってね。」
「まじかよ!」
やばい!
今朝、毎日ラブラブとか
思ってたばっかりなのに
「…でもバイトのことは
言いたくないんだよ~…」
彼女のびっくりした顔が見たい
ただそれだけのことなんだけど…
「じゃあ、梨子ちゃんがさ
安心できるような言葉
かけときなよー?」
「おう!まかせとけ!」
俺はそれだけ言うと
自分の席に戻った
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