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きーんこーん...
「起立、礼」
「ありがとうございました」
よっしゃ!
ダッシュで取りにいかなきゃ…
そう思ってバッグを持ち
机から離れようとしたら
後ろから腕を掴まれた。
「…山田っ」
「あ、須藤か…」
誰かと思ったし
「今日一緒に帰ろうよ!
門までだけど…だめ?」
「…ごめん!
今日ちょっと用事でさ。
ごめんな?須藤」
「あ、うん…じゃあ今日
メール待ってるからね」
「おうっ、じゃあな」
悲しいそうな表情をする彼女に
くしゃっと頭を撫でると
そのまま走って教室を出た。
また、悲しい思い
させちゃったかも…
そんな罪悪感を抱きながら
30分間自転車を漕いで
予約しといた店に到着した
―キィ…―
―カランコロン―
可愛らしい鐘の音が
店内に響いて、
定員の人が俺の存在に気づく。
「いらっしゃいませ」
「あ、ども…」
ニコッと微笑む定員さんに
ペコリと頭を下げると
奥にいる若い男の人に声を掛けた
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