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とある監獄
「なあ、あんなか弱そうなのが本当に人殺したのか?」
とある看取が少し前に入った少女についてもう一人の看取に問うた。
「よく入るだろ?魔性の女。その少女版だと思えば納得だろ?」
監獄の最下層にその少女はいた。
「何時、出られるか分かりませぬがきっと貴方の下に参ります。黒きお人様。」
白い髪を虫の集る電灯に輝かせ少女は地下深くの牢屋で人を思っていた。
「世界がどう在ろうとその先の輝く貴方の下へ、たとえ貴方に思い人がいようとも私は一歩引き貴方を思い慕い続けます。この身が滅び腐ろうとも貴方の下へ参りましょう…」
今にも輝きそうな金色の瞳を潤ましながら少女は一人、一人の男を思い続ける。
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