エピソード2

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笠を少し上にあげ、城を見る 「ここが三河か…」 周りを見渡す 「ここは織田の様に暗くはないな」 そう、前回居たのは尾張の織田の元 「やはり暗くては敵わないからな… 町は明るいに限るね」 するといきなり肩を叩かれる 「あ、あの…お前はどこの者だ?」 「名乗る時は自分からが基本だ」 するとはっとする黄色の着物を来た者 「す…すまない… 儂は徳川家康、この地を納める者だ」 「!!…これは失礼した 僕の名は桐原 桜華、風来坊をしている」 三河の大将は子供なのか… だが頭の良さそうな顔だな この子は闇になるのか、それとも光になるのか…先が気になるな 「ところで僕になんの用だい?」 「あ、い…いや…儂の城に来ぬか? そう言って、僕の手を取る家康 どこか顔が赤い気がする 「ああ…お邪魔させてもらうよ」 なんだろうな… 凄く、可愛い気がする 「はー…広いなぁ…」 家康に手を引かれながら歩く …さっきから家康の耳が赤い どうしたのだろうか 「ここがお前の部屋だ」 「…泊まらせてくれるのかい?」 「ああ…だがあいにく儂の部屋しか泊まらせてやれる部屋がないのでな、儂と寝ることになるが…良いか?」 「ああ、構わない ありがとう」 笑顔でそう言うと顔を真っ赤にして立ち去って行く家康 何か変なこと言ったかな? 「ちょっと寝ようかな…」 ふわりふわりと宙に浮く 気持ち良いな… すると唇に不思議な感覚 その感覚に目を覚ます 「ん…家康…?」 「あ、ああ、やっと起きたか」 もう夕暮れらしい 空が赤々と燃えている 「夕飯だ…早く起きて食べよう」 「ああ…わかった」 返事をして起き上がる 「……柔らかかったな…」 「飯も美味いんだな、ここは」 「喜んで貰えたなら何よりだ」 何か機嫌の良さそうな家康 「…何かあったのかい?」 「え!?い…いや…別に…」 顔を赤くして俯く家康 「…?」 どうしたのだろうか… 「眠くない…」 どうするか… 「儂も寝れん…」 「家康…!起きてたのか」 「ああ…お前と同じで寝れなくてな…」 むくりと起き上がる家康 「…?顔が赤いぞ、家康 熱でもあるんじゃないか?」 そう言って額を付ける
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