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土方は朝御飯には広間にいなかった。早雪はそれを確認してホッとした。さっきの今ではさすがに会いづらい。 「早雪さん、片付け手伝いますよ。」 早雪は総司達に言われニッコリ微笑んだ。 「ありがとうございます…じゃ、台所までお願いします」 早雪は総司達に運ばれた食器を一人で洗っていた。 「これが最後だなぁ…」 早雪は最後の茶碗を洗っていたら、台所に誰か入ってきた。 早雪は土方かと思い振り向くと総司が立っていた。 「早雪さん、それが終わったら、僕にちょっと付き合って下さい。」 総司はニッコリ笑って早雪に話した。早雪はホッとして笑った。 「いいですよ。」 そう言って最後の茶碗を洗って、総司の元に行った。 「さすがにそのままだと早雪さんの髪は目立つので…」 そう言って総司は早雪の頭に大きな花柄の手ぬぐいをかけた。 「これだと、日差し避けにもなりますね」 屯所前で早雪にそう言って総司は早雪の手を握り歩き出した。 「どころか、行くの?」 早雪は驚いて総司に聞くと総司は優しく微笑んだ。 「ええ、屯所の中ばかりじゃ、飽きたでしょ。今日は僕、休みなので遊びましょう。」 総司は途中で団子を買って早雪と神社に行った。 「ここに来ると、静かで落ち着いてくるんです。」 総司はニッコリ笑って早雪に言った。 「綺麗な神社…」 早雪は綺麗な朱色の鳥居に見とれていた。 「僕の願いは、ここで叶ったんですよ」 総司がニッコリ微笑んで早雪にを言った。 「早雪さんは…何を願いますか…?」 早雪は驚いて総司を見つめた。 「何を願う…?」 早雪は総司の言葉でしばらくは考えた。
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