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その夜、早雪は土方に話そうと決意した。 早雪の事を信じてくれた総司の言葉を信じた。 「大丈夫…だよね…」 早雪は時計を見た。 時刻は10時56分。日付は23。 「さすがに、総司さんと違って…緊張するな…」 早雪は土方を思った。 たまに、昼間に見てもいつも無表情で怖い。特にあの切れ長の目からビームでも出そうな恐怖感。でも、夜に会う土方は時々笑って、早雪はそちらの方が素敵だと思った。 「どうか、ビームとか刀は出ません様に…」 早雪が時計に呟いた。 日付は22。時刻は12時5分。 早雪は日付変更を見た。 「今日は…「肩揉み」って来なかった…?」 早雪は土方の部屋を見に行くと部屋に灯りは付いていた。 「土方さん…今日はいるんだ…」 早雪は確認して自分の部屋へ戻った。 「どうしよう…、いつも呼びに来ると思ったのに…」 早雪は動揺していた。 「なんで…今日は来なかったの?」 早雪は土方の部屋へもう一度行って障子を開けたら土方はいなかった。 「あれ…?いないの?」 早雪が土方の部屋を見ると机の上にお盆があり上には布がかけられていた。早雪は気になって、布を取るとお茶ときんつばが乗っていた。 「土方さん…」 早雪は驚いてきんつばを見ていた。 土方は早雪が自分の部屋へ来るとわかっていて、自分は居なくても早雪の為に用意しておいた。 早雪はきんつばを一口食べる。 「一人で食べても…美味しくない…」 早雪は土方に会うのが怖かったが会えないと寂しい気持ちになった。 早雪は土方の部屋の灯りを消して部屋に横になった。微かにタバコの匂いがする。 「今日も…いないのか…」 早雪は土方の笑顔を思い出してそのまま眠った。
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