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「起きているの…?土方さん…?」 早雪は目を閉じている土方に話しかけた。 「襲うなら…気配を消せよ…」 そう言って土方は目を開けると早雪にクスッと笑った。早雪は急に怖くなって、土方から離れようとしたが手首を掴まれていて、動けなかった。 「襲いません!ごめんなさい!」 早雪は土方に謝るが土方は早雪の手首を離さなかった。 「じゃ…何で来たんだよ…」 土方の低い声が早雪には怖かったが早雪は勇気を振り絞って話した。 「大事な…話があります…」 早雪は土方に手首を掴まれたまま、総司に話した事を土方にも話した。土方は起き上がり黙って早雪の話を最後まで聞いた。 「信じられねぇ~けどな…」 土方はそう言って、少し震えてる早雪を見るが嘘を付いているようには見えない。まして、ずっと暴力を受けていて、うなじの傷もそうだったと言うと早雪の手首は震えていた。あの朝と同じだ。しばらく土方は早雪の話を考えた。 「疑問がいくつかある。嫌でも答えろよ…」 土方はそう言って早雪に言うと早雪は黙って頷いた。 「まず、未来から来たって事は…帰る事もあるんだろ?」 早雪も少し考えたが多分、リミットはある。あの時計の日付だと思った。 「多分…帰る事もあると…思います。」 土方はそれを聞いて少しため息を付いた。 「ずっとはいないのか…」 土方は早雪を見てそう思った。「異国」どころか、「時代」が違うとは。前に総司と話した事を思い出した。 「本当だったのかよ…」 土方は早雪の掴んだ手首を少し力が入った。
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