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早雪が泣き止むと、土方は優しく早雪に言った。 「世の中、そんな男ばかりじゃねぇからよ…、早く好きな男でも見つけれよ」 そう言って早雪の頭を撫でた。早雪も心がすっきりして土方に微笑んだ。 「ところで、なんでお前はきんつば、食べなかったんだ?」 話が急に変わって早雪は驚いて土方を見た。 「お前、きんつば、美味いって前に食べただろ?」 「あぁ…きんつば…」 あまりにもあっさり前の話が終わって早雪は拍子抜けしていた。 「どうなんだ?本当は嫌いなのか…?」 土方の不安そうな顔に早雪は可笑しくなり笑った。 「違いますよ、一人で食べても美味しくないなって。土方さんと一緒に食べたかったなぁって…私、昨日の夜から土方さんがいなくて寂しかったんですよ?」 早雪は少し寂しそうに素直に自分の気持ちを土方に話した。 土方は早雪の話を聞いて眉間に皺を寄せた。 「お団子は他の人達と食べれるけど、きんつばは特別でしょ?土方さんと二人だけで一緒に食べれるから特別でしょ?」 早雪は今度はニッコリ微笑んだ。 土方は気付いた。早雪は土方がいなくて寂しいとか土方を特別と言っている。 「早雪は…、男を好きになった事はないのか?」 そう思って早雪を見ると土方にニッコリ微笑んでいた。 「しかも、自分で気付いてないのか?」 土方は煙管を吸って考えた。 「どうなってんだ…?あれじゃ、自分で相手に告白してるもんじゃねぇのか…?気付かねぇのか…?」 土方が考えていると早雪は土方の横顔と長い綺麗な髪に見とれていた。 「ねぇ、土方さんの髪、触っていいですか?」 そう言われ土方は驚いて早雪を見ると早雪は自分の髪を撫でていた。
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