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土方は顔を洗って来ると、まだ、部屋で座っていた早雪に声をかけた。
「早雪、お前は字は書けるのか…?」
急に土方に言われ早雪は驚いて土方を見る。
「字は書けますよ…?当たり前でしょ?」
土方は考えていた。早雪はいずれここからいなくなる。それなら、少しでも一緒にいてやろうと。それに、と早雪を見る。
「?」
不思議な顔をして早雪は土方を見ている。
「初恋の相手が俺かよ…?」
そう思って優しく早雪を見つめた。
「明日から、昼過ぎに俺の部屋に来て、書類書くの手伝えよ…」
そういうと早雪はパッと笑顔なった。
「はい!わかりました昼過ぎですね。って何時ですか…?」
早雪は土方に聞くと今度は土方が眉間に皺を寄せた。
「何時って何だよ?昼過ぎだよ。昼飯の片付け終わったら来いよ。」
早雪は少し考えた。
「じゃ…毎日、午後1時に来ますね!」
早雪は土方にそう言ってニッコリ微笑んで部屋を出た。
早雪は少しでも土方といられると嬉しくなって洗濯に行った。
その頃、土方は部屋で考えていた。
「午後1時…?」
早雪との時代の差に少し考えた。
「いつまで、いてくれる…?」
土方は早雪を思って、ため息をついた。
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