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早雪は自分の気持ちに気付くとそれはそれで困っていた。土方にドキドキするのだ。 「もうすぐ…「肩を揉め」って来るのかな…」 時刻は10時54分。日付は22。 夕食の時に土方はいた。今日はどこにも出掛けないみたいだ。相変わらず、皆の前では無表情で怖い。早雪と笑った、笑顔など欠片も見せない。 早雪はいつもの様に夕食後の片付けが終わり、お風呂に入って部屋で時計を見ていた。その時、早雪の部屋の障子が開いた。 「おい、まだ、起きているのか?」 風呂上がりの土方が早雪を見る。早雪は土方を見るとドキドキした。 「肩揉み…ですか?」 早雪は土方に答えた。 「よく、わかったな」 土方は少し笑った。早雪は思った。夜 、出掛けない日にしか呼びに来ない。 「行きますよ…」 早雪は少し笑った土方にそう言って部屋へ行った。 「ドキドキするけど、一緒にいたいし、笑顔が見たいもん!」 早雪は肩揉みをしようと土方の肩を見るが困った。 「早く、肩を揉めよ…」 土方はそう言って書類を見ていた。 「髪を縛ってよ~!私が触っちゃったらどうするのよ!」 早雪は土方に聞いた事を思い出していた。 「はぁ~?髪を縛ったら乾かねぇだろ~?」 土方はそう言って書類を見ていたが早雪は更に困った。 「お前は…俺の髪を散々、触ってたくせに今更、そんな事言うなよ!」 早雪は土方にそう言われ、確かにそうだったと思って肩を揉み始めた。 「安心すれよ、お前には手は出さないからよ…」 土方に優しく言われ、早雪は胸がチクリと痛くなった。 「それに、女が誘う時はもっと色っぽく優しく触るんだよ。お前の様にあんなに大胆には触らないんだよ。」 土方はそう言って笑った。早雪は自分のした事が大胆と言われ、恥ずかしくなった。 「でも、あんなに女に髪を触られたのは初めてだなぁ~」 そう言って土方は早雪に意地悪そうに言った。 「大胆な女だよなぁ~早雪って…」 土方は少し笑って早雪をからかうと早雪は土方に意地悪されてると気付き肩を揉む手に力を入れた。 「もう!知らなかったんだから、言わないでよ~!恥ずかしいから!」 早雪がそう言って土方を見ると土方が笑った。 「やっぱり…この笑顔には勝てないなぁ…」 早雪はそう思って、ドキドキして黙ってまた、土方の肩を揉み始めた。
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