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~中略~
フランスが来てゲームを始める。
『ようこそ。この度は当ゲームをプレイしてくださりありがとうございます。当ゲームでは…』
つらつらとナレーターが機械的に述べる説明。
日本製のゲームはいつもこれが長いとアメリカは思っていた。
わざわざ説明しなくてもプレイをしているうちに分かるというのに。
退屈で頭の後ろで手を組んで大きな欠伸をすると、隣にいた日本がくすりと笑みを漏らした。
「ちゃんと聞かなくてもよろしいのですか?」
「大丈夫だよ。どうせプレイしてるうちに分かるんだから。…それより、イギリスとフランスはどこだい?まさか日本と俺だけがパーティな訳ないよね?」
「あ、ゲームの中では菊です。アメリカさんはアルフレッドでお願いします。そうしないといろいろややこしいもので…」
質問を投げかけると、日本は思い出したように付け加えた。
「ふーん、本格的なんだね」
「決まってるじゃないですか。日本製ですよ。…それと、質問の答えですが私にもわかりません」
日本…もとい菊は自慢気に話していたが、質問のことになると急に声のトーンを落とした。
「わからないって…」
「…実を言いますと、デバッグが完全に済んでいないのですよ…」
彼が言うデバッグとはプログラム内のバグや欠陥を修正して仕様通りにすること。
つまりこのゲームにはまだバグが残っているということだ。
「何でそんなゲームを俺たちにやらせたんだい!?」
驚きで少々声を荒げて菊に詰め寄ると、菊は申し訳なさそうに俯いて眉を寄せた。
「昨日中に終わる予定なのでしたが、どうしても最後のバグが修正出来なくて…。けれど大丈夫だと思ったんです」
菊にしては珍しい態度だ。
いつもなら軽く受け流して話がなかったことのように扱われるのに。
そんな菊にアルフレッドは笑いかけた。
「きっと見つかるさ!とりあえず俺たちはゲームを楽しもうよ!!」
気にしても仕方がない。
途中でアーサー達が見つかる事を信じて。
で、ゲームを進めているうちに仲間になる兄ちゃんと朝(経緯未定)。
そして途中で何故かさらわれるアーサー。
必死に探すがアーサーは見つからず、とりあえずラスボスまで進む。
で、ラスボスがバグでアーサーになる。
けれどアルフレッドの愛の力(?)で覚醒して元に戻る。
ゲームクリア?
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確かケ●ロ軍曹のRPGの話とロマ●タをかけあわせてやろうとしてたネタ。
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