第一話 蒼玉と紅玉と銀狼と

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『ケッ、くたばっちまったか。まぁいい、どちらにしろ、こいつを持っていきゃー俺が一番だからな』 微かに目を開くとレブラプターの手が僕に迫って来ていた。 何処かに連れていくのだろうか? もう、いっそのこと殺して欲しい。 《諦めないで!》 レブラプターのパイロットとは明らかに別の声が聞こえた。 ………幻聴だろうか? マイク越しでは無かったし、何より若い女性の用な綺麗な声だ。 死ぬ前は走馬灯じゃ無くて、幻聴が聞こえるのだろうか? だけど、もう遅いんだよ。 必死に生きて来たけど、もう死ぬしか無いんだ。 むしろ、ここまで生きてこれたことを褒めて欲しかったな……
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