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だが、これも本格的に戦闘が始まる前に誰かが確認しただけだから、逃げていた頃はどうなっていたか分かりはしない。
「ハッ、ハッ、ハッ、ハッ、………!!?」
一瞬、心の底から驚いてしまった。
僕が走っている道の脇、家の残骸である瓦礫に寄りかかりながら数人が死んでいたのだ。
死体は大人の男女が、僕よりも幼い男の子をはさみながら寄りかかっていた。
「(………クソッ)」
僕はやりきれない思いとともに悪態づいた。
この時点で、この町に生きている人間など、ほぼいなかっただろう。
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