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この町はもともとどの国家にも属していなく、町の周りは何も無い広野であった。戦争には限りなく無干渉のなのはもちろんのこと、土木用ゾイドすらない町であったのだ。
5日前、この町に戦闘ゾイドの中規模部隊が向かっていた。その時はわからなかったが、帝国軍だったらしい。
始めは、うわさでしか聞いたことがない本物の戦闘ゾイドを見つけた町の人々は大慌てであった。
本物のゾイド自体、初めて見た者がほとんどのこの町には無理も無い反応であろう。
後に、大人たちは恐ろしい事を予想した。『この町が戦場になるのではないか』と。
だが、町長を始めとした町の重役たちは町人を町の外へ避難させず、自宅や最寄りの公共施設に避難させた。
どの国家にも属さないこの町を、戦場にするなど自軍のイメージダウンにしかならず、攻撃される心配はない。せいぜい補給をすませるだけだろう。そう考えた上での決断だった。
しかし、この中途半端な決断は限りなく最悪の経過をたどることになった。
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