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外に出た僕の目に飛び込んで来たのは、まるでゴーストタウンのような見慣れた町の風景だった。
当然といえば当然だろう。
「(考えてられないほど静かだ。みんな、避難して隠れてるからだよね……)」
それでも、普段の活気付いた町を見慣れている僕には、いささかいづらかった。
13分ほど歩くと、帝国ゾイド達が駐留している広野が見える町の端までついた。町には柵などの仕切りが無いから見晴らしはよく、僕はすぐにゾイドを発見する事ができた。
「(す……すごい)」
間近で見ているわけではないので細部まではわからなかった、そもそも名前がわかるのがモルガしかいなかった。
それに……
「やっぱり、かっこいいなー」
……とても……かっこよかった。
それから、一通り全てのゾイドを見終えた僕は、ある一体のゾイドだけを眺めていた。
ひときわ大きい黒と紫のボディを持つ、いかにも強そうな恐竜型ゾイド――
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