*一方通行の恋*

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第3章:本当の気持ち 寿「いらっしゃいませ~!!」 私たちのたこ焼き屋は思ったよりも繁盛していた。 「寿々のたこ焼き超美味しそう」 「上手だよね」 寿「学園祭のために練習したから!!」 「嘘~」 「本気じゃん」 寿「超マジだよ!!」 「アハハハハ」 私は自分の当番以外の時も店の手伝いをしていた。 誰かと一緒じゃないと 誰かと笑ってないと 涙が溢れだしそうだったんだよね。 「寿々?ちょっと休憩しなよ」 寿「ありがとう」 店の奥に行き椅子に座る。 制服の胸ポケットに入れたケータイがまた震え出した。 取り出したら…やっぱり…ケータイはライトをピンクに光らせる……。 これは蛍専用の色。 蛍からの着信はライトがピンク色をして知らせてくれる。 昨日からずっと。 夜中はさすがに電源を切ったけど…朝方まで着歴やメールが残っていた。 メールはもちろん読まずに削除。
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