~一章~

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一気に刀の名を呼び、要件を簡潔に言い渡す  「菊一文字 靖則、伯耆安綱 則安、真打 火車切、ユキアネサは俺について来い」 火車に注いでもらった御茶を飲みほし、クローゼットからローブをとりそれを羽織り部屋を出ていく、勿論、一緒に行く者達も一緒に。 朱華は部屋を出、寮を出、学園を出、ただひたすらに迷う事無くどこかに向かって足を進める 朱華が向かったのは、今は使われていない廃工場。其処に迷う事なく入っていく、その後ろに人の姿を取ったままの菊一文字、伯耆安綱、火車切、ユキアネサが付いている。四人とも、朱華同様、姿が簡単に見えないようローブを羽織っている。 [トウジン]を人と呼んでいいのか疑問に思うが此処では人の姿をしているのでいいとしよう。  「人、呼んどきながら挨拶なしかい」  ≪主、あまり油断なさるな≫  「わかってる。ユキアネサ、」 朱華に呼ばれたユキアネサは無言で刀になり朱華の足元に刃が刺さる  「氷牙光陣(ヒョウガコウジン)!!」 刀を上から下に振り下ろすと、そこに一筋の氷の道が出来た。その場に攻撃対象が居たら確実に氷に閉じ込め凍死させる技、そのためものすごい冷気がその場を支配する。 すると物影から数人の男たちが出て来る、その手には自身の刀を持っている。  「貴様、一人か」  「あぁ。俺のダチに手ぇ出した事を今此処で悔いるか、俺に叩きのめされるか選びな」 余裕の笑みを浮かべる朱華に対して男たちは  「余裕みてぇだな。」  「唯の餓鬼がいきがんな」  「…ユキアネサ。もういい。人形(ジンケイ)になれ。菊、殺んぞ」 刀のユキアネサを地面に刺し、菊一文字 靖則を呼ぶ、主の声に応え刀になった菊一文字を手に取り、戦闘態勢に入る、それと同じくして男たちが切りかかってくる  「…こいつらは人を殺す為に作られた訳じゃねぇんだよ!!」  「だからなんだ。所詮[トウジン]などオレ達人間の道具にしか過ぎねぇんだよ!!」  ≪!! こいつら…≫ 当初、[トウジン]は[キメラ]を滅する事にのみ使われていた、しかし、[キメラ]を滅する専門の部隊が編成されてからは、一般の者が持つ[トウジン]は喧嘩や人を殺す事に使われだした。  【*ロビン*さん】が書いてくださいました!!!  ユキアネサimage=371617076.jpg
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