~一章~

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 「おい、何してる」  「…(逃げるが勝ちだ!!)」 後退している朱華を問いただそうとする瀬戸にたいし、回れ右をして走って逃げる朱華 目指す場所は無論、教室でもらった鍵の示してある部屋、わき目も振らずに走る 後ろなど振り返る余裕も無くひたすら走る  「ユキアネサ。 氷結路(ヒョウケツロ)」 一度、振り返り刀を呼んで、来た道に向け上から下に刀振り道に氷を張る この技を使う時は殆どが何かに追いかけられ逃げきれないと自負した時のみ 無事寮の部屋に着いた朱華は鍵を閉めるとその場にへ垂れこむ  ≪御帰りなさい≫  「ん、ただいま、天国(あまくに)、」 部屋に残っていた[トウジン]の一人、小烏丸 天国がほほ笑みながらへ垂れこんでいる朱華に手を差し出す。  ≪天国、変わり無いか?≫  ≪はい、何もございません、則安様≫ 菊一文字の問いに朱華を起こしながら丁寧に答える天国に対して≪分かった≫と答え姿を消す、菊一文字  「もう少し話すればいいのに…」  ≪いつもの事ですから、御気になさりませんように朱華様。では私も戻りますね≫ 小烏国 天国の一人称から分かるように彼女は<女>の人と刀が融合した[キメラ]、逆に菊一文字は<男>の人と刀が融合した[キメラ] 普通の男の人が女を苦手とするように彼もまた女の姿になる天国が苦手なのだ。  「菊の奴、いい加減慣れろよ、」 朱華はあきれたように溜息をついて布団にもぐりこんだ。  「(明日、早く起きてシャワー浴びるか)」 明日の事を適当に考えて一日の疲れを取るべく眠りに着いた  【*ロビン*さん】が書いてくださいました!!!  小烏丸 天国image=371622546.jpg
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