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「ん、」
「龍星君、起きましたか?」
「あぁ。」
瀬戸が部屋を後にして数分、もぞもぞと布団からはい出た朱華に気づき声をかける。
いまだ眠そうに目をこすっている彼に苦笑いしつつ水を渡す。
「?」
「先ほどまで寝ていたんです、喉乾いているでしょう」
「…ありがとう」
コップを伊達からもらい一気に飲み干す、よほど喉が渇いていたのだろう
「俺このまま帰る。」
「分かりました。」
どこまでも敬語なのは癖なのか。そんな些細な疑問を抱きながらも口に出す事は無く保健室を後にする朱華、伊達は教員としての仕事を始める。しかし彼は朱華に対しての疑問が増えておりその事が頭の殆どを占めていた
「(龍院 朱華、どうも不良には思えません。それに彼は何かを隠していますし探りがいがありそうですねぇ)」
「何考えてる。」
突然の声にいささか驚きはするものの顔には出さずに入ってきた人物を確認する
「奏樹(そうき)君。どうしました」
「…何でも無い。」
部屋を見渡し伊達意外誰も居ないのを確認すると保健室を出ていく。
先ほどの者は此処の学生なのは分かるが一体何をしに来たのか、それは彼しか分からない
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