生い立ち

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すぐさま母が私に駆け寄り 「大丈夫?!」 とお腹をさすってくれた。 母の二の腕にはタバコを押し当てた跡が真っ黒く残っていた。 「ごめんね梨花…ごめんね…」 母は泣きながら私を抱きしめた。 「…んで なんでお母さんがあやまんの…悪いのはアイツじゃん!!!」 私は泣きながら怒りに奮えていた。 母はなだめるように私の頭を優しく何度もなでた。 5分くらいして少し落ち着きを取り戻した私はとにかく母の二の腕の火傷を冷やさなければと思った。 「お母さん、火傷ちゃんと冷やさなきゃ!」 私は冷凍庫に氷をとりにむかった。 「ありがとう…」 そう言って母はまた泣いた。 もう母は限界だと感じた。
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