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「ナナリー、」
「はい?」
「このこと、ルルーシュにはまだ秘密にしてくれないかしら?色々言われそうだし…ルルーシュは心配性だから」
「あ…、はい!構いません!ユフィお姉さまのお願いなら」
「ふふ、ありがとう」
ルルーシュは優しいけど…、やっぱり少し頭が固いし、絶対に何か言われる。それに心配してくれるのはありがたいけれど、こちらとしては心配はかけたくない。
ナナリーはにっこり笑ったような声で楽しみです、と言ってくれた。
お礼を沢山してから電話を置いたユーフェミアは、気分もだいぶスッキリとしていた。
ナナリーのお陰で、なんだか前が明るく照らされたようにも思う。
話して良かった…、と胸を撫で下ろすユーフェミアは、自分でも信じられないほど緊張していたのだろう。
姉が少しでも認めてくれたこと。
応援してくれる人がいること。
その2つは少なくとも自分の心の張り詰めた思いをかなりほぐしてくれた。
「………、」
椅子に腰かけたユーフェミアは背もたれに体を預けて目を閉じる。
閉じた瞼の裏には、幸せで、楽しい未来の絵が、広がった気がした。
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