運命はただ

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  なんだか重くなった空気が俺とナナリーを包む。 妹にそんな沈んだ気持ちをさせてしまう俺は兄失格かもしれない。昔はこんなこと無かったはずなのに。 「…、」 何かましなことを言おうと口を開くところで、ノックをする音がした。 なんでこう、タイミングがあれなんだか…そう思いながらなんだ、と返すと 「プライベート中に失礼致します。ルルーシュ殿下、ナナリー殿下。」 「ジェレミアか…入って良いぞ」 「失礼します」 俺の機嫌が良くないのを察知したのか、妙にすごすごと入ってきたジェレミアはコーネリアからだと言って手紙を置いてすぐに出ていった。 ユフィからの招待状の次はコーネリアから。 同時に済ませれば良いものを、と悪気はない2人にまでぶつけてしまう苛立ちを顔に出さないので俺は必死だった。 ナナリーが悪いわけでは完璧に無いのだから、ナナリーに気をつかわせるわけにもいかない。 そもそも何故こうもやもやしているのか…と飽きれながら手紙を開くとそこには懐かしいコーネリアの字が走っていた。    
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