太陽の王子

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「私は我慢しましたよ。いつもは、思っていることをはっきり言って いますが、昨日は3割程度に収めました。 父上も母上も、私の物言いが気に食わないようですが、私は時と場合に応じては、きちんと言葉は慎んでおりますでしょう? 国事の際、どんなにくだらないと思っていても、口をつぐみ、丁重に行っているではありませんか。 どこぞかの国の王子たちは、国事行為自体ほったらかして遊び出かけていると、噂に聞きます。公私混同する、頭の狂った王子たちと比べたら、私のことなど悩みの種にもならないのでは? それに、花嫁を迎えることは、国に関わることですが、花嫁事態に国としての条件があるわけではないでしょう?あくまで、花嫁を決める決定権は私にあります。 下手な妥協は、私の王子の沽券に係わります。」 「王子よ、そうはいっても、近間から遠方まで、たくさんの縁談話を喜んで受けていたが、そちはことごく断った。もう、年頃の王女はいないのではないか?」 王様は、自分の息子の完璧主義には頭が下がりました。そして眉目秀麗はよくも悪くも、面倒なものだと思いました。
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