prolog発覚

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人気のラジオ番組。 ネットの時代にどこからともなくやってきて、突如一大旋風を巻き起こしたネットアイドルならぬラジオアイドルPallser。彼女らが歌う歌はなぜか心地よく、多くの人を魅了した。街を歩いていれば必ずと言っていいほど、Pallserの曲が流れてくる。街頭広告、スクランブル交差点の液晶、お茶の間のブラウン管、そしてネットでさえもPallser一色であった。もはや国民的アイドルである。誰もが一日に一回は耳にしていた。ラジオの中だけで、顔が見えないからなのか、顔も知らないアイドルたちをみな各々に想像しては期待を膨らませていた。 *** くだらねぇ。ラジオアイドルだかなんだか知らないけど、浮かれすぎだろ。恭平はクラスメイトを傍目に溜息をついた。 「きっと萌える感じだろ」 「いや、知的美人系だろ!」 「いやいや、お茶目なぽっちゃり系かもよ」 このところ、学校の休み時間と言えばラジオアイドルのことで話は持ちきりだ。やれ自分の想像したPallser像の方がかわいいだのと皆口ぐちに言う。 男子のみならず、女子までもPallserの歌を口ずさみ、カラオケでも歌う。それを見た男子がますます興奮するのであるから手に負えないのだ。 あぁ、彼女欲しい・・・。 恭平は本日何度目かわからない溜息をついた。
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