悪夢のような1日目

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しかし、その弁明書とやらが児童相談所から私の元に届くまでは2週間かかるというではないか。 私はわざわざ県庁所在地にある県庁まで出向き、不服申し立て書を即日書き上げ、即日受理されたにもかかわらずだ。 目はギョロメで、頭は禿げちらかった痩せ形の狡猾そうな児童相談所の職員がだいたい1ヵ月~2、3ヵ月は娘に会えなくなるだろうと言っていたのを思い出した。何かの間違いなんだから、すぐに手続きさえすればすぐにでも娘は帰って来ると思っていた私は絶望した。 県庁での手続きと話を終えた私は、すぐに妻を石和にある妻の実家まで送って行き、甲府の地理に詳しい友人と合流して、インターネットで娘の保護されているであろう施設を探し、目星を付けた。 そう、児童相談所の職員も、県庁内の地域家庭課の職員も、娘の場所は言えないと教えてすらくれなかったのだ。 毎日家族で布団を3つ並べて川の字で寝ていた娘が今日はどこで寝るのか、それすらも解らない、、、親にとってこんなに不幸な話はあるだろうか。
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