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今は歌菜と付き合って、ちょうど1年と3ヶ月だ。
いつも毎月この日になると、地味だけどお祝いを二人で開いている。
今日もお祝いをするためにバイト先から直で、歌菜の家に向かうつもりだ。
でも、途中でケーキを買って……
『寺田!! 今日早退なんだから、真面目に働けっ!!!』
バイト先のオーナーに怒られるまで、俺はボーッとしていたらしい。
ま、とにかく今日はめでたい日で、嬉しい日だ。
夏休みなんかよりもこの日付が、俺にとっては一番大事。
俺はそんな事を思いながら、バイト先で働いていた。
それから、休憩を少しもらって、裏に戻ると
ちょうどメールが来た。
相手は勿論、歌菜。
顔が緩むのを押さえながら、歌菜からの未読メールを開いた。
そこに書いてあったのは、俺が思っていたこととは正反対の事だった。
緩みつつあった俺の顔は一気に引き攣った。
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