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まだ木造建ての校舎が普通だった昭和時代ー
私の母は小学生の頃そこに通っていました。
その日、母は友達(Jさん)とグラウンドで2人で遊んでたそうなんです。
楽しいと時間はあっという間に過ぎてしまい閉門を知らせるチャイムが鳴りました。
そろそろ帰ろうかという事になり、帰り支度をしてたのですが、Jさんが教室に忘れ物をしたので取りに行くといい…母は1人でグラウンドに待つことに…
校舎は三階建てで、母達の教室は二階にあります…
なのでそんなに時間はかからない筈なのに、Jさんはなかなか戻らず
(遅いな~)と思いながらしばらく待ってると…
「おーい」
上の方から誰かが呼ぶ声が聞こえてきたのです。
校舎の方を見ると屋上に人影が大きく腕を振りながら「おーい」
夕方だったのもありハッキリとは見えませんでしたが、母はそれがJさんで、またいつもの悪ふざけだと思い手を振りかえしたんです…
すると、人影は両腕で更に振り返しさっきよりも大きな声で
「おーい おーい!」
「Jさーん!早く帰らないと門閉められるよ!」
痺れを切らした母はそう叫んだのですが、その人影は「おーい」と言いながら手を降るばかり…
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