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わかってる。
可愛い声で、いつだってコロコロ笑ってる梨花の言動が私の中でつっかかるのは、彼女に責任があるんじゃないって。
…私が梨花に嫉妬しているんだ。
ひと一倍おバカで可愛い梨花。
私がそんな彼女に勝る点といえば、学力だけ。
こうやって一緒に勉強している間は、私が優勢でいられる。
この時だけは、梨花よりも私が勝っている気がして、いつも一人優越感に浸りながら彼女とこのひと時を過ごす。
それと同時になんの取り柄もない、私にとっての梨花と私を繋ぐ唯一の方法
誰にも邪魔されることなく、密接で居られるのがこの時間だから私はこの放課後の時間が好き。
好きな友達にこんな歪んだ感情を抱いている私は異常だ。
根暗で自己中だから私は高校でも友達ができないんだ。
原因が自分だって事自覚があるだけマシかな、と私は心のなかで静かに自嘲した。
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