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〈昼休み グラウンド〉
「あれ?クリスくんだ。何してるんだろう?クリスくん!」
『菜世ちゃん。なあなあ これ、エエと思わん? タイトルは、二宮金次郎 feat.クリス!』
ふとクリスくんの方を見ると、二宮金次郎の像が派手な色に塗られていた。
「カラフルだね・・・」
『何年も一人ぼっちで本を読む彼に、おしゃれさした~いって思うててんけどな。先生方には、わかってもらえへんかってん・・・』
「怒られたの?」
『もう、カンカンやで! すぐに洗い流せ~💢言うてモップ持って追いかけてきよった。』
そりゃあ、そうだろう!と思いながらも、その事にはツッコまず、私は話しを続けた。
「たしかに、これだと
あまり威厳は感じられないね」
『インゲン?豆?』
「そうじゃなくて・・・え~と、貫禄って言ったらわかるかな?」
『う~ん・・・偉そうって事やな?せやったら~うん、決めた。金ピカにしたろう!』
「ええっ~⁉」
『偉そうやし、綺麗になるで。うん、そうしよう!あっ💡その前に写真取っておかな。キミも一緒に、記念撮影しよ~❤』
(う~ん。塗り直しても、怒られそうな気がするけどなぁ・・)
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