幕開

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 雨がしとしと降り続く中、その人はいた。  灰色の世界の中で白いローブを……否、白く見えるそれはキラキラと光って見える。  恐らくは銀。 『あーぁ、こうも降られたらテンション下がるし』  その声は若く、10代から20代前半の男のもの。  その男は空を見上げると 『はよ晴れんやか……《竜王》、はダメやな逆に強くなりそうやし』  そうぶつぶつ言いながらまだ空を見上げている男。 『はぁ、めんどくなってきた……もういいや』  男は一旦下を向くとまた先程と同じように空を見上げ 『【風位】』  突然巻き起こる風と共に消えた。
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