2人が本棚に入れています
本棚に追加
急な親友の誘い
用事のない私が断る理由もなく…
今日が記念日なのを知ってか知らずか誘った友人に感謝し、話は弾む
その時だった
『いらっしゃいませ』
店員の明るい声が響き、ふと入り口に目をやった
可愛らしい小柄な女の子と
もう一人…
最も見たくない状況に開いた口が塞がらない
妙な様子に友人も気付き、私の目線の先へと目をやった
目のやり場に困っていると店員に案内され、こちらへと近付いて来る
「どうしよ…顔見れない…」
勢いよく顔をそらした私に君は気付き、あろう事か立ち止まってしまった
「………久しぶりだね!!」
精一杯の笑顔で見上げた私に、君は驚いた様子で私をじっと見た
「なんかすっかりラブラブって感じでいいねえっ!
幸せになるんだからねっ
私達もう帰るとこだったからまたねっ」
咄嗟に嘘をついた
帰るつもりなんてなかったのに
皿の上なんか半分しか食べてないのに
ただその場を去る事に必死で、
音を立てて勢いよく立ち上がった
.
最初のコメントを投稿しよう!