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アルルが2歳なった頃、また新たな生命が誕生した。
「ねぇサヤさん、いもーとって何?」
周りを緑多き木で囲まれた、公園のような庭で侍女と砂遊びをするアルルは侍女に話しかける。
「それは、アルル様の次にお産まれになった、奥様と旦那様との御子様で、性別が女性のことを、示す言葉でございますよ。」
サヤと呼ばれた優しそうな顔のおばあさん侍女は、諭すようにアルルに答える。
「ん~~よく分かんないや」
まだ、小さいアルルには難しかったようだ。
侍女は妹の説明を止め、心得を伝えることにする。
「妹のアリス様のことを、兄であるアルル様は、守ってやらねばなりません。今はこれだけは、ご理解ください。」
侍女の言葉を本当に理解できたのかわからないが、アルルは侍女の眼をしっかりと見て答える。
「守る・・・うん!僕がぜーたい
アリスを守るよー!」
その答えに、満面の笑みを浮かべる侍女のサヤ。
侍女はアルルの手を繋いで、立ち上がらせて言う。
「さぁ、奥様の所へ行きましょうアルル様・・・・。」
そして2人は今頃生まれたであろう、妹の元へ行くのである。
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それからさらに5年後、屋敷の中では知らない人がいないほど、アルルとアリスの仲は良かった。
「兄様、兄様、アリスは兄様と結婚する~」
アリスはアルルと一緒に、お人形遊びをしながら、無邪気な笑顔で言う。
対するアルルは・・・・
「アリス・・・もちろんだとも!!」
妹ラブであった。
2人の仲はこう言った具合である。
“今は子供だから”で片付けられるが・・・・・
・・・・・将来が少し不安である。
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