母子家庭 幼少期

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一番古い記憶は、二歳あたり。 冬の夜、母に数の数え方を教わっていた。 「1、2、3、4…」 真似てはみるものの、どうしても8が言えない。 何度も言ってるうちに、しまいには4と8が逆になってしまう。 すると急に母が激昂し 「ぶざけるな!!」 と家から閉め出された。 真っ暗で怖い。寒い。足が痛い。 玄関を叩き必死に謝るも、泣きじゃくっているため言葉が上手く話せない。 「おがっさんっおっおがーさーん!!ごめんなさっひっく…」 私のあまりの泣き声にお隣りのおばちゃんが出てきて、うちの玄関のチャイムを鳴らしてくれた。 愛想よく出てきて、おばちゃんと話す母。 玄関を開けてくれたことと、母の笑顔に安心して家に入る。 玄関を閉める音と同時に母がリビングへ走って来て、 私を生ごみが沢山入ったごみ箱に捨てた。 そこからはどうなったか覚えていない。
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