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今思えば、この頃から
『依存するものがないとおかしくなる』
という母の性質が見えてきていたのだろう。
父親は出て行ったきりで、ろくに記憶がない。
三歳になるぐらいで母の実家へ。
寒い地方から暖かい九州の海沿いの町に引っ越したので、すごく嬉しかった。
そして母は生活の為、ホステスになった。
昼は幼稚園、夜は託児所で楽しく過ごしていたのだが、夜中のお迎えだけが嫌でしょうがない。
泥酔して託児所の階段から転げ落ちたり、タクシーの中で吐いたり、運転手に罵声を浴びせたり、そんな母を見るのが怖くてたまらないのだ。
そんな母がある日を境にまともになった。
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