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この頃からタクミとも
あまり会わなくなり始めたが,
それでも夜中に出歩いては
近くの公園で喋ったりしていた。
会う度に私は,
アイに対する愚痴をこぼしていたが,
タクミは静かにそれを聞いてくれていた。
私もそれで気分が軽くなったので
タクミにはかなり感謝していた。
高校では無意識ではあるが,
“広く,浅い”交友関係を築いていたので,
心の奥底から話し合える友人がいなかったから
タクミは正に唯一無二の存在であった。
今思えば,
私はその存在に依存し,
頼り過ぎていたのかもしれない…
しばらくしてタクミとは
些細な金銭トラブルが
こじれてしまい,
絶縁状態となってしまった。
心の支えを失った私は呆然としていた。
そんな中,アイから連絡が来た。
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