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私の通っている高校は
工業校ということもあり,
ガラが悪かった。
真面目にその道で働こうと志す者もいれば,
そうでない者もいる。
入学当初は私自身は前者であった。
しかし,様々な専門教科を受けている内に
だんだんと限界を感じ始め,
自分には向いていない職業だ,
と思い始めた。
一時は提出物すらままならず,
留年の危機すら迎えたが,
高校で出逢った友人達に救われた。
この時を境に高校だけは
卒業しようと心に決めたのだが,
距離のせいもあって
遅刻しがちになってしまった。
この頃から喫煙し始めた事もあり,
アイはことあるごとに私を問いつめてきた。
私はアイの存在が当たり前に感じ始め,
そんな彼女の説教が煩わしくなり,
冷たく当たることが増えていった。
彼女の“愛おしい”部分が
だんだん自分の中で
“鬱陶しい”存在に変わっていった。
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