入学式

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朝から忙しく音が聞こえる…なんだ? この音。 もしくは、声、か? 『ピピピピピピピピ…』 規則正しいある一定の間隔で電子音らしき音が、怠けた俺の頭に鳴り響く。 なんだっけなんだっけ? 鳴き声、か? 俺知ってっぞ! 意外と俺動物好きだしな! 外見と似合わず動物好き、とか言われる事はほっといて。 この動物の名前はだな… あー!もう、ムカつく。 うるせぇ。 苛立ちを覚えつつも俺はハッと気が付いた。 あ、分かった。 この間母さんが買ってきた目覚まし時計の音じゃん。 あの目覚まし時計、試しに鳴らしてみたらまじうるさくてびっくりし…た? "目覚まし時計"? 「うぉっ!」 今日が高校の入学式だと思い出し、俺は飛び起き、目覚ましを止めた。 …わけはなく。 目覚まし動物の音を動物の鳴き声と勘違いし、考えてたら目覚まし時計だと思い出して。 勢い良く起きすぎて肘をどっかにぶつけて。 そうそう、入学式。 俺も高校か…としみじみ幸せ気分に浸り、これからの生活についてぼーっと考える。 胡座をかき、自分の胸の前腕を組み、で目を閉じて妄想を… いやいや、俺のなかの[想像高校]に入学してみる。
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