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その子は俺のババ…母だった。
朝からとんだものを想像してしまった。
俺の脳内はどっか故障してんじゃないかと疑う。
大きなため息を付き、胡座をかきながらうなだれ、ふと目を開ける。
[想像高校]に入学をし、果たして美女かと思ったら、自分の母だった、なんていう妄想に気を取られすぎて、目の前にいる本物の母に、はっと気がつく。
今にも俺を殴ろうかと構える母。
「ちょ、タンマ!!俺、今日入学式やしっ!なっ!!」
まさか、正夢?なんて思いながら、俺は入学式からフルボッコ状態じゃしょうもねぇ、という思い一心で、必死で母を止めようと試みる。
(理由としては男らにケンカ相手に負けたんだな、とは見られたくない、という意地。そして女子らに好かれたい、の気持ちからだ。)
しかし、俺の母、清水亜季は怒りのパンチを下心丸出しの俺に向けてくる。
それを俺は柔道に通う俺をなめるな、とばかりに全力で朝っぱらからかわす。
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