プロローグ

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そんな私も、夏休み前には気になる人ができた。 同じクラスの人気者。 程良い短髪に、若干色素の薄い髪、バスケ部で鍛えられた筋肉。 平均より身長の高い私でさえ、小さく見える程の高い背。 外見はそりゃ勿論かっこいい。 …私の贔屓目も多少はあるだろうけど。 更に私の胸を突くのは、彼の性格で… 若干目つきは悪くて、怖がられることが多いけど…さり気ない優しさが多々見られる。 それに気付くのに、私も時間がかかったけど… 一度気付くと不思議なもので、今まで怖かった彼がとても優しくて、思いやりのある人だとわかった。 日に日に募る想いに、私は彼に恋をしているのだと気が付いた。 でも、でも… 彼はとんでもなく厄介な…思わせぶり野郎だったのです。
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