その男、子供になる

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「何のようだ!死にたくなかったらとっとと失せろ」 ロイは頭をポリポリと掻いた。 「いや、何のようだって言われても……。あ、俺の席どこ?」 「人の話を聞けっ!」 「あ、母さん」 「あら、久しぶりだねぇ。ほら、あんたの席だよ」 ロイの母は自分の隣の席をポンポンと叩いた。 「あんたもかよ!?全くどうなってやがる!空気読めよ!?」 「リーダー!落ち着いて」 「あ、すまねぇ……」 その間にロイは着席を済ませ、食事にありついていた。 「うんめっ!これ、うんめっ!」 一発の銃声が響く。 ロイの目の前にあった食事は吹き飛んでそこら辺に散らばっていた。 「おいおい、何のんきに飯なんか食ってんだ?」 「あーあ……飯が……」
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