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「あらあら、何やってんのよこの子は……」
ロイの母は手際よくテーブルを拭く。
「げほげほ……な、何言ってんだよ母さん!」
「そうでふ!ロザたんは渡さないでふ!」
「あ、起きた」
いつの間にか起きていた新郎はローザを抱きしめようとして裏拳を食らっていた。
「そうねぇ。じゃ、こうしましょ?この覆面軍団を退治した方のお嫁さんになってあげる!」
「ちょっと待ったぁ!」
ここで立ち上がったのは新郎側の両親。
「何を勝手に決めてるんだ!これは家同士の大事な取り決めであって、どこの馬の骨かもわからな……」
そこで言葉につまる。
理由は高速で飛んできたフォークが頬をかすめたからだ。
一気に青ざめる新郎側両親。
「あ、母さん。フォーク借りていい?」
「こら!人に物を投げるんじゃありません!」
「へーい」
何事もなかったかのようにロイは食事を続ける。
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