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「お父様、お母様、いいかしら?」
ローザが問いかけると、冷静に成り行きを見守っていたローザの両親は頷いた。
「まぁ、ロイ君ならいいんじゃないか?政略結婚は建前で、なかなか結婚したがらないお前に婿を持たせようとしただけだし」
「そうなの?まぁ決まりね。ハーマンさんも宜しいですね?」
新郎側両親はコクコクと頷いた。
ローザはフッとため息をつくと、隣の覆面のリーダーを小突いた。
「あ、もういいかんじ?」
「ええ、続けて?」
覆面のリーダーは一度咳払いし……。
「おいてめぇら!もたもたしてねーで早く金を出せ!!」
「待つでふ!」
新郎は覆面リーダーの前に立ち塞がった。
「ぼ、僕はウリオ・ハーマン!誇り高きハーマン家の次期当主でふ」
「はっ!それがどうした?」
「僕はロザたんを幸せにする事を誓ったでふ!だから、お前達を倒してロザたんの熱い接吻を手に入れるでふよ!!」
「そんな約束したかしら?」
ヒューヒューと歓声が上がる。
本当に今は非常時なのだろうか?
「いくでふ!」
「おい、お前行け」
「了解、リーダー!」
ウリオの前に覆面リーダーの手下1が立ちはだかった。
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